Beginner's Guide
はじめてのVaundy 入門ガイド
セルフプロデュースで音楽と映像の両方を手掛けるVaundy。どこから聴き始めればよいか迷っている人向けに、代表曲やアルバム、キャリアの流れを紹介する。
Introduction
はじめに
Vaundyは2019年春頃からYouTubeに楽曲を投稿し始め、瞬く間に話題となったシンガーソングライターである。作詞・作曲・編曲だけでなく、ジャケットや映像のディレクションまで自身で手掛けるマルチな才能が特徴で、ポップを軸にロックやR&Bなど複数のジャンルを行き来する作風から「一つのジャンルに括れないアーティスト」として語られることが多い。ヒットソングの数々はドラマやアニメ、CMのタイアップ曲としても広く使われており、初めて名前を聞いた人でもメロディはどこかで耳にしたことがあるかもしれない。ここでは、はじめてVaundyの音楽に触れる人に向けて、最初の一曲やアルバムの選び方、聴きどころ、キャリアの流れを順に紹介していく。
01
Vaundyとはどんなアーティストか
Vaundyは2000年代生まれの日本のソロアーティストで、2019年にYouTubeで楽曲を発表し始めたことをきっかけに人気に火が付いた。デビュー初期から一貫しているのは、作詞・作曲・編曲をすべて自分でこなし、ミュージックビデオやジャケットデザインの方向性まで自らディレクションするという、いわゆるセルフプロデュース体制である。楽曲ごとにロック、ポップ、R&B、ファンクなど異なるジャンルの要素を取り入れており、聴くたびに違う顔を見せるのが魅力とされる。デビューから数年でNHK紅白歌合戦への出場や日本武道館公演、アリーナツアー、そして2026年のドームツアーへと活動の規模を拡大しており、令和の音楽シーンを代表するアーティストの一人として評価されている。
聴くポイント
- — ジャンルを横断する作風
- — セルフプロデュースによる映像とのトータルな世界観
こんな人におすすめ
- — Vaundyという名前を初めて聞いた人
- — J-POP全般に関心がある人
ネクストステップ
まずは代表曲を1曲聴いてから、アルバム単位で世界観を掴んでいくのがおすすめ。
02
最初の一曲におすすめ 踊り子
初めて聴く一曲として挙げやすいのが2021年11月にリリースされた「踊り子」である。小松菜奈が出演したミュージックビデオは公開から約1か月で再生数が大きく伸び、幅広い世代に浸透した楽曲の一つとされる。メロディの起伏がわかりやすく、Vaundyらしい伸びやかな歌声とポップなアレンジが凝縮されているため、初めて聴く人でも入りやすい構成になっている。まずこの曲でVaundyの声質や歌い回しの特徴を掴んでおくと、その後に他の楽曲を聴き進める際の基準になりやすい。
聴くポイント
- — 伸びやかで力強いサビの歌唱
- — 映像作品としても評価の高いミュージックビデオ
こんな人におすすめ
- — 何から聴けばいいかわからない人
- — ポップなメロディが好きな人
ネクストステップ
この曲が気に入ったら、同時期にヒットした他のシングルへと聴き進めるとよい。
シングル
踊り子
2021.11.17
作品を見る →配信・購入
03
最初のアルバムはstroboかreplicaで
楽曲単位ではなくアルバム単位でまとまった世界観に触れたい場合は、2020年5月リリースの1stアルバム「strobo」か、2023年11月リリースの2ndアルバム「replica」のどちらかから聴き始めるのがおすすめである。「strobo」はデビュー初期の勢いと実験的な楽曲づくりが詰まった作品で、Apple Music及びiTunesのロックチャートで1位を獲得するなど早い段階から高い評価を得た。一方「replica」は新曲とストリーミングヒット曲を合わせた2枚組35曲構成の大作で、「踊り子」「恋風邪にのせて」「花占い」「CHAINSAW BLOOD」など代表曲をまとめて聴くことができるため、まずヒット曲を効率よく押さえたい人には「replica」から入るのも一つの方法である。
聴くポイント
- — デビュー期の実験的なサウンド(strobo)
- — 代表曲を一挙に聴けるボリューム感(replica)
こんな人におすすめ
- — アルバム単位でじっくり聴きたい人
- — 代表曲をまとめて把握したい人
ネクストステップ
アルバムを聴いた後は、気に入った曲のシングル版やミュージックビデオを個別に確認していくと理解が深まる。
04
この2曲が特におすすめな理由
数ある楽曲の中でも特におすすめしたいのが「CHAINSAW BLOOD」と「タイムパラドックス」である。「CHAINSAW BLOOD」は2022年10月にTVアニメのエンディングテーマとして配信され、アニメ放送直後から国内外で大きな注目を集めた楽曲で、Vaundyの楽曲の中でもロック色の強い一曲として知られる。一方「タイムパラドックス」は2024年公開の映画主題歌として書き下ろされ、自身最速でストリーミング累計1億回再生を突破するなど、ポップで親しみやすいメロディが評価された楽曲である。この2曲を聴き比べることで、Vaundyがジャンルを横断しながら楽曲ごとに異なるアプローチを取っていることが実感しやすい。
聴くポイント
- — ロック色の強いアレンジ(CHAINSAW BLOOD)
- — 映画主題歌らしい広がりのあるポップな展開(タイムパラドックス)
こんな人におすすめ
- — ジャンルの幅広さを体感したい人
- — タイアップ曲から入りたい人
ネクストステップ
気に入った方向性に近い楽曲を探して、自分の好みのジャンルを掘り下げていくとよい。
05
音楽だけでなく映像やアートワークにも注目
Vaundyの魅力は楽曲そのものだけにとどまらない。ミュージックビデオの多くは本人がディレクションに関わっており、実写とCGを組み合わせた表現やバーチャルプロダクション技術を用いた映像など、作品ごとに異なる映像表現に挑戦している。「しわあわせ」のミュージックビデオが音楽賞で映像部門の賞を受賞するなど、映像面での評価も高い。楽曲を聴くのと合わせてミュージックビデオも視聴すると、Vaundyがセルフプロデュースするアーティストとしての全体像がより立体的に見えてくる。
聴くポイント
- — 実写とCGを組み合わせた映像表現
- — 楽曲ごとに変化するビジュアルコンセプト
こんな人におすすめ
- — 音楽と映像を合わせて楽しみたい人
ネクストステップ
気になった楽曲は音源だけでなく公式のミュージックビデオも合わせて視聴してみるとよい。
06
次に聴きたい近年の作品への導線
代表曲やアルバムで世界観を掴んだ後は、近年の楽曲にも目を向けると活動の現在地が見えてくる。2025年7月配信の「再会」はTVアニメのオープニングテーマとして書き下ろされた楽曲で、近年のシングル群の中でも人気の高い一曲とされる。2025年1月配信の「走れSAKAMOTO」はTVアニメのオープニングテーマとして起用され、ロックテイストの強い仕上がりが特徴である。さらに2026年4月には、ドラマ主題歌「イデアが溢れて眠れない」とアニメタイアップ「飛ぶ時」「飛ぼうよ」がまとめてリリースされており、直近の表現の幅広さを確認するのに適した作品群となっている。これらの楽曲を辿ることで、デビュー期から現在に至るまでの変化と一貫性の両方を感じ取ることができる。
聴くポイント
- — 近年のタイアップ曲に見られるロック色の強さ(走れSAKAMOTO)
- — 直近のリリースにおける表現の幅(イデアが溢れて眠れない、飛ぶ時/飛ぼうよ)
こんな人におすすめ
- — 現在の活動状況を知りたい人
- — 最新曲から遡って聴きたい人
ネクストステップ
近年の楽曲を起点に、興味を持ったタイアップ元の作品と合わせて楽しむのもおすすめ。
Choose Your Route
あなたの好みから選ぶ
ロックやバンドサウンドが好きな人向け
力強いギターサウンドやビート感のある楽曲を好む人には、アップテンポでロック色の強い楽曲から入るのがおすすめである。

CHAINSAW BLOOD
アニメタイアップとして注目を集めた、ロック色の強い一曲であるため。

裸の勇者
アニメのオープニングテーマとして書き下ろされ、勢いのあるサウンドが特徴であるため。
エモーショナルなバラードや映画・ドラマ主題歌が好きな人向け
映画やドラマの世界観に寄り添った、感情の起伏を描く楽曲を求める人には主題歌タイアップ作品がなじみやすい。

タイムパラドックス
映画主題歌として書き下ろされ、広がりのあるポップなメロディが特徴であるため。

恋風邪にのせて
テレビ番組の主題歌として制作され、親しみやすい旋律が魅力であるため。
映像美やアートワークにも関心がある人向け
楽曲だけでなくミュージックビデオやビジュアル表現も含めて楽しみたい人には、映像面での評価が高い作品がおすすめである。

踊り子
話題となったミュージックビデオとともに広く親しまれた楽曲であるため。

replica
パッケージデザインや展開を含めて多角的な表現が話題となったアルバムであるため。
最新の活動から追いかけたい人向け
現在進行形の活動を追いたい人には、直近にリリースされた楽曲から聴き始める方法がある。

再会
近年配信されたタイアップ曲で、現在の楽曲傾向を知るのに適しているため。

イデアが溢れて眠れない
直近のドラマタイアップ曲で、最新の表現の幅を感じられるため。
Career Flow
キャリアの流れ
Vaundyのキャリアは、YouTubeでの活動開始からアルバムリリース、ヒットソングの積み重ね、そして大規模なライブ活動へと段階的に広がってきた。ここでは主な時期ごとの流れを紹介する。
2019年から2020年 デビュー期
2019年春頃からYouTubeへの楽曲投稿を開始し、「東京フラッシュ」「不可幸力」などが公開直後からSNSで話題となった。2020年5月には1stアルバム「strobo」をリリースし、各種チャートで上位を獲得するなど早い段階から注目を集めた。
strobo
2021年から2022年 人気拡大期
「踊り子」「恋風邪にのせて」「裸の勇者」「CHAINSAW BLOOD」など幅広いタイアップ曲を発表し、支持層を大きく広げた時期。2022年9月には日本武道館2days公演で26,000人を動員し、同年12月には第73回NHK紅白歌合戦に初出場するなど、ライブ・メディア両面で存在感を高めた。
踊り子
恋風邪にのせて
裸の勇者
CHAINSAW BLOOD
2023年から2024年 飛躍期
2023年11月に2枚組35曲収録の2ndアルバム「replica」をリリースし、自身初のアリーナツアーを開催。2024年には映画やドラマのタイアップ曲を多数手掛け、「タイムパラドックス」が自身最速でのストリーミング1億回再生を達成したほか、第75回NHK紅白歌合戦に2度目の出場を果たした。
replica
タイムパラドックス
2025年から2026年 現在
2025年は毎月の楽曲リリースを掲げて活動し、「走れSAKAMOTO」「再会」などのタイアップ曲を発表。全国ホールツアーや香港のフェスティバルへの初出演も経験した。2026年には男性ソロアーティスト史上最年少記録となる4大都市ドームツアーを開催し、全公演完売。「イデアが溢れて眠れない」「飛ぶ時」「飛ぼうよ」などの新曲もリリースし、アジアツアーの開催も決定している。
走れSAKAMOTO
再会
イデアが溢れて眠れない
飛ぶ時 / 飛ぼうよ
飛ぶ時/飛ぼうよ
かげろう
Conclusion
次の一曲へ
Vaundyの魅力は、一つのジャンルに収まらない楽曲の幅広さと、それを音楽だけでなく映像やアートワークまで含めて一貫した世界観として提示するセルフプロデュースの姿勢にある。代表曲やアルバムから入り、映像作品や近年の新曲へと聴き進めていくことで、デビュー期から現在に至るまでの変化と一貫した個性の両方を楽しむことができるはずである。
参考情報
- BIOGRAPHY — Vaundy Official Website
- Vaundy - Wikipedia — Wikipedia
- Vaundyのプロフィール・作品情報 — 音楽ナタリー
- 【10リスト】Vaundy、一生聴き続けられる名曲10はこれだ! — rockinon.com (2022-09-08)